ヤング・リヴィング基金

ヤング・リヴィングアカデミー エクアドル

ヤング・リヴィング アカデミー エクアドル

ゲリーがいつもと同じ道を通り、熱帯気候のエクアドルにあるヤング・リヴィングの自社農場へ車で向かっていたその日は、いつものように暖かい朝でした。ただ一つ違ったことは、向かう途中で寄り道し、今にも倒れそうな建物の中に足を踏み入れたことです。


ヤング・リヴィング基金の創設者でヤング・リヴィングの会長でもあるD.ゲリー・ヤングは、エクアドルが原産のエッセンシャルオイルを作ろうと、現地でしばらく生活をしていたことがあります。グアヤキル郊外にある自社農場へ車で移動する途中、チョンゴンという小さな町で、何人かの子供たちが壊れかけた建物の中に入っていくのに気づきました。ある日ゲリーはその建物の中を見てみようと思い立ち、中へ入ったのです。するとそこは学校でした。狭い教室の中で6歳から12歳くらいまでの42名の子供たちが互いに筆記用具を貸し借りしながら壊れかけたテーブルに座り、ボランティアの先生がぼろぼろの黒板を使って授業しているのを聞いていました。


ゲリーには今までに見たこともない衝撃的な光景で、「このような劣悪な環境で子供たちが学び、成長し輝くことができるのだろうか?これよりずっと良い環境が必要だ。」と感じました。


ゲリーとその妻、ヤング・リヴィングの共同創設者兼CEOメアリー・ヤングは、可能な限りベストな教育をチョンゴンの子供たちに提供すべく行動に移しました。まずは新しく整備された学校を建てることから着手し、2009年にはヤング・リヴィング・アカデミーを開校、83名の生徒が通うことになりました。学校のことがうわさで広まり、将来の夢を持つ子供たちが学校に通いたいと殺到するようになりました。皆がアカデミーでの勉強を強く望んでいるのであれば、それを拒む権利は誰にもありません。


やがてヤング・リヴィング・アカデミーの生徒数は100名になり、その後、150名、200名と増え続け、今では5歳から18歳までの子供たち340名が学んでいます。


エクアドルでは14歳ぐらいまでに、ほとんどの子供が学校へ通えなくなってしまいますが、ヤング・リヴィング・アカデミーの生徒たちの学校出席率は97%と高く、高校生レベルの子供たちは大学進学を目指して学んでいます。


2016年3月9日には、アカデミー初めての卒業式が行われました。同じ年に入学し、共に勉強し続けた12名の子供たち全員が卒業を果たしたのです。どの学校においても卒業率100%というのは大変な記録ですが、アカデミーが開校した当時、エクアドルの学校卒業率が20%に過ぎなかったことを考えると、これは驚異的な記録です。卒業生全員が大学へ進学予定で、医者、エンジニア、弁護士としてビジネス界、医療界、旅行業界など様々な分野で夢を実現させていくことでしょう。