【コンプラ知恵袋】
会員主催勉強会のあり方
会員の皆様が開催する製品勉強会について、「勉強会だから内容に関係なく問題ない」とは必ずしもいえません。薬機法では、説明内容だけでなく、その説明が販売や購入勧誘につながる広告に該当するかどうかが重要になります。
薬機法上の広告に該当するかどうかは、単に商品を紹介したかどうかだけではなく、「顧客を誘引する意図(販売促進の意図)」があるかどうかなどを総合的に判断されます。
今月は、会員主催勉強会を行う際の注意点についてご説明します。
1.広告規制の対象になりにくい勉強会とは
会員向けの純粋な教育・学術目的の勉強会であり、次のような内容であれば、一般的には広告規制の対象になりにくいと考えられます。
- 商品購入の勧誘をしない
- 商品名を前面に出さない
- 「この化粧品でシミが消える」「しわが改善する」などの効能効果をうたわない
- 販売につなげる目的がない
2.広告と判断される可能性がある勉強会とは
一方で、勉強会という形式であっても、次のような事情がある場合には、実質的に広告と判断されるリスクがあります。
- 特定商品の説明を行う
- 効能効果を強調する
- 商品購入を促す内容になっている
- 会員獲得や販売員育成を目的としている
- SNSなどで広く拡散される
3.薬機法上の広告規制リスク
会員主催の化粧品勉強会であっても、「効能効果について説明しているだけだから問題ない」とは限りません。重要なのは、その説明が結果として商品の購入を促す目的や構成になっていないかどうかです。
そのため、「効能効果について話していても、販売促進に利用しなければ絶対に問題ない」と断言することはできませんが、「純粋な教育目的であり、特定商品の販売勧誘と結び付いていない」のであれば、薬機法上の広告規制リスクは相対的に低いと考えられます。
4.広告との線引き
実務上、「教育目的かどうか」は主催者の説明だけで決まるものではなく、勉強会全体の状況や内容によって判断されます。
一般的に、次の3つの要件を満たす場合、広告に該当する可能性があるとされています。
- 顧客を誘引する意図があること
- 特定の商品が明らかになっていること
- 一般の人が認識できる状態にあること
これらの要件を満たす場合、勉強会やセミナーであっても広告とみなされる可能性があります。
4-1.広告と判断されやすいケース
次のような内容は、販売促進とみなされる可能性があります。
- 勉強会の後に注文受付を行う
- 「だからこの商品がおすすめです」と説明する
- 「実際にシミが薄くなった」と体験談を紹介する
- 「治療しなくても改善する」と説明する
- 商品の体験談を中心に説明する
- 会員獲得や販売員育成を目的としている
具体例1
「しわの原因を勉強しましょう」
☟
「この商品は真皮まで届いてコラーゲンを増やします」
☟
「今日だけ特別価格です」
具体例2
「乾燥すると小じわが目立ちやすくなります」
☟
「乾燥による小じわには当社の○○クリームが最も効果的です」
具体例3
「保湿成分にはさまざまな種類があります」
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「だから皆さんも今日から○○を使うべきです」
4-2.シンプルなチェックポイント
次の項目に「はい」が多いほど、広告規制のリスクが高まります。
- □ 商品名を出しているか
- □ 商品の効果を説明しているか
- □ 購入方法を案内しているか
- □ 会員登録や紹介につながる内容か
- □ 参加者が「その商品を買いたい」と思う構成になっているか
特に最後の項目は重要です。勉強会の内容や流れが、参加者の購買意欲を高めることを目的としていると判断される場合、広告とみなされる可能性があります。
5.最後に
会員の皆様は、製品知識の向上を目的としてグループで勉強会を開催されることがあります。しかし、その内容や運営方法によっては、教育目的の勉強会が販売促進活動(広告)と評価される可能性があります。
そのため、勉強会と広告の違いを正しく理解し、両者を明確に区別することが大切です。
また、広告とみなされた場合には、効能効果の表現について薬機法による規制を受けることになりますので、十分ご注意ください。
